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【日の丸を背負った男】相根澄が感じたアジアフットサルの可能性

ビジネスマン物語
2020年5月1日

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現在はFリーグの解説からフットサル普及活動まで幅広く活躍している。(引用:本人提供)

 

1999年にはフットサル日本代表に初選出。日本代表ではキャプテンを務めるほどの存在となり、日本人フットサル選手として初めてとなるイタリアでのプレー、2007年にはFリーグの立ち上げに関与するなど、まさにフットサル界の一時代を牽引してきた相根澄。

 

世界を知る男の目に映るアジアのフットサル事情について語ってもらった。

 

アジア内での実力関係

フットサル日本代表ではエースとして活躍した。(引用:©️H.Katsumata)

 

フットサルA代表で言うとアジアで一番強いのは間違いなくイラン。

アジア予選で何度も優勝してW杯にも出てるし、W杯で3位にもなった経験もあって、世界的に見ても強豪のひとつです。

 

アジアトップ3と言われる代表チームの中で面白い力関係ができていて、日本代表はイラン代表に中々勝てないけど、タイ代表はイラン代表に対して相性良いんですよ、でね、そのタイ代表には日本代表が相性良いんです。

だからトーナメントの組み合わせはタイ代表は良いけど、イラン代表とは逆の山になってくれって思ったりしてましたね。笑

 

世代別で言うと、昨年U-20日本代表がイランで行われたAFC U-20フットサル選手権で優勝したりするなど、着実に力をつけてきているので、今後が楽しみですね。

 

タイの強豪チョンブリFCで指導経験も

絶大な信頼を経て、タイ・チョンブリFCでコーチとして招集された経験も持つ。(引用:本人提供)

 

日本代表でプレーしていた時に、何故かタイ代表と試合する時は調子良かったんですよ。

その時のパフォーマンスやイタリアでの活躍を評価してもらい、現役の時に一度オファーを頂いたのがきっかけです。

しかし、当時はフットサルの普及活動をメインとして日本国内で活動していきたかったので、選手としてはお断りしましたが、その後、タイリーグの強化の為にコーチとして力を貸して欲しいとお声がけ頂いたので、それならばという事でタイに渡りました。

 

チョンブリの選手の全てがタイ代表でレベル高いのは分かっていましたし、外国人のレベルも高かった。なので、技術面の指導というよりかは戦術面やプレーの規律というところでアプローチしていました。元々高いポテンシャルがあるのは知っていましたけど、めちゃくちゃ飲み込み早かったですね。

 

ただ、指導している中で、逆にタイリーグがこのまま盛り上がったら、Fリーグはあっという間に追い抜かれてしまうなと、危機感が芽生えた事も覚えています。タイリーグはテレビでも放送されていましたし、資金力があるクラブもありましたから。

 

アジアから視たFリーグ

 

Fリーグといえば「名古屋オーシャンズ」といった感じですかね。それだけアジアの中で結果を出している力のあるクラブです。

 

今はブラジル人やスペイン人が外国人枠でプレーしているチームが多いですが。ここにアジア人が割って入ってくるようになると面白いと思うんですよね。

そこで活躍すれば自然とお互いにリスペクトが生まれ海外イランリーグやタイリーグに興味を持つ選手が増えるかもしれませんしね。そうやって相互に切磋琢磨しながら、成長していくことによって、アジアのフットサルのレベルも上がっていけば素晴らしいですよね。

 

 

アジア圏にあるフットサルリーグの魅力

自身が海外経験したからこそ成長出来たんだと、豊富な経験を次世代へ伝えていく。(引用:©️H.Katsumata)

 

アジアのフットサルリーグというところでは、もちろんイランリーグからは目が離せません。

代表の試合で何度かイランには行った事がありますが、イランはその辺にミニコートがあって皆んなボール蹴ってるんですよね。宗教の関係もあって本当に娯楽が少ない。だから自然と皆んなサッカーやったりするんです。そのおかげか足元のスキルもある。尚且つ、体格もヨーロッパよりですからね。それは強くなるよなと。

 

もちろんタイリーグも魅力的で、チョンブリFCとポートFCなんかは資金力があり、お金を掛けて素晴らしい外国人選手を獲得しています。

今までに日本人選手が何人かタイリーグでプレーしているのは知っていますが、活躍するブラジル人などの外国人枠を揺るがす様活躍までは出来ていない印象なので、関係者から日本人が欲しいと言われるくらい頑張らないとダメだと思います。

 

これから先、代表クラスの選手がタイでプレーし、結果を残す事ができれば、需要が高まる可能性はあるかとは思いますが。

今はFリーグの環境が整いつつあり、そのクラスの選手がタイに目線を向けるのは中々難しい現状なんですけど、その中でも新しいチャレンジをしている選手もいて、森岡薫選手なんかはインドネシアリーグに助っ人として加入し日本でプレーするよりも高額な給料を貰っていたりしました。

 

僕も海外でのプレー経験があるので分かりますが、海外で外国人選手としてプレーすることはとても良い経験になるし心身共にタフになります。今の日本代表に足りないのも、ここじゃないのかなと。

タイリーグといえど、外国人選手として契約するのもプレーするのも簡単ではないですよ。でも日本でプレーするよりも給料が上がる可能性もあるし、国際大会を経験できるチャンスも巡ってきますから、それはとても魅力的なんじゃないかなと思っています。

 

相根澄が見据える先

 

どこでもボールが蹴れる環境って本当に素晴らしいと思うんですよ。タイもそうですよね。世界一と言われるブラジルもそうです。しかし、日本ではチームの活動以外で中々気軽にボールを蹴れる場所がない。これはサッカー・フットサル関係なく今後有望な若手が育っていくためには必要な環境なんではないかと、強く感じています。

そういった環境を変えていったり、フットサルの普及活動をしていくのは自分の使命だと感じています。

多くの人を巻き込み、一人でも多くにフットサルの魅力を伝え、皆んながフットサルに興味を持ってくれるようになれば最高ですね。

 

日本がW杯で優勝する為にはアジアでナンバーワンにならなければならないだろう。

その為には、アジアの中でも互いに切磋琢磨し成長していくことも大事なのかもしれない。

そんな魅力や可能性を感じる素晴らしい機会となった。

 

 

▼プロフィール▼

相根 澄(サガネ キヨシ)

1973年10月4日生, 京都府出身

日本代表で長年活躍し、イタリアのセリエAでもプレー。

現在はFリーグの解説やフットサル普及活動をメインに活躍中。

 

【フットサル所属クラブ】

アズール/カスカベルTOKYO(現ASVペスカドーラ町田)/IFCチャンピーノ(セリエA)/SSラツィオ(セリエA)/カスカベルTOKYO/プレデター(現バルドラール浦安)/ASVペスカドーラ町田

 

【フットサル指導歴】

フットサル日本代表テクニカルスタッフ/JFAスペシャルスタッフ/ステラミーゴいわて花巻監督/湘南ベルマーレフットサルクラブ監督/ヴォスクオーレ仙台 GM/Fリーグアンバサダー/ゼビオフットサルアンバサダー

 

 

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